Winter Collection 2026 AfterWords

映画「ファイト・クラブ」を着想とし
マスキュリンな人間像を描写する
最新コレクション"CHEMICAL BURN"。
映画や音楽へのリスペクトに満ちたコレクションを
ブランドスタッフが語る。

■Collection Note
僕が人生で一番影響を受けた映画「ファイト・クラブ」。そのアイテムを正式にデザインできることが決まった瞬間、今期のコレクションは自然とその世界観へと傾いていった。
展示会では「今回のglamb、圧倒的にかっこいい」と言われることが多い。売れ行きも絶好調だ。けれど、作り手の僕自身は"なぜここまで響いているのか"をまだ完全には言語化できていない。
ひとつ思い当たるのは、今期はあえて 完璧を追わなかった ということ。
これまで数えきれないほどのアイテムを作り、そのすべてに意味を持たせ、自分の美学の中で"完璧"を目指してきた。
でも今回は、その枠を外した。自分の中のルールを一度手放したことで、デザインに自由な発想と遊び心、精神的な余裕が自然と出てきた。その"余白"が、コレクション全体の強さにつながった気がしている。
映画の中の言葉がある。
"May I never be complete. May I never be content. May I never be perfect."
完璧になれば人は成長を止める。
満たされない感覚は、自己破壊による解放だ。
といった意味である。
今期のコレクションは、その精神を自分の手で再解釈したものだと思う。15年デザイナーを続けてきた今でも、まだ成長できる実感があることが嬉しい。
そしてその感覚を与えてくれるのは、評価してくれる人、購入してくれる人、そして何より、この文章を真剣に読んでくれるあなたの存在があってこそだ。
心から感謝している。
■Favorite Item & Favorite Photo
GB0426/KNT02
Double Head Pullover Knit
先ほど語ったように、今までの完璧な美学を追い求めず自由な発想でデザインしたのがこのニットだ。タートルネック、クルーネック、上下どちらでも着用可能で、ボタンの留め方でさらにアレンジが可能だ。
長年デザイナーをやっていると自分の感覚が一般社会とズレているんじゃないか、と不安になることがある。
だから今回、このニットをファーストサンプルが出来上がった段階でインスタのリールで世の皆様に意見を聞いてみた。
勿論、自分の中ではとってもいい作品が出来ていると思ったからこそ、この不思議な形をしたニットの評価が気になった。結果、過去最多と言っていいほどコメントが集まった。そのまま購入したいという声、的確なデザイン変更の提案、反応は本当にさまざまだった。
それでも僕は、自分を信じて何も変えず、3色展開でリリースした。そして今、これが一番売れているアイテムになっている。その事実は、正直、僕の想像を大きく超えていた。
道を外れるのも悪くない。遠回りをしたつもりが近道だったりする。肩の力を抜いて、人生や仕事を真面目に受け止め過ぎないほうがスムーズにいくこともある。この感覚を大切にしようと思った。

■Collection Note & Favorite Photo

北海道のとある自動車学校跡にて夜の撮影を行った。道路の真ん中にソファを置きたい、ドライフラワーを燃やしたいなど難題にも快く協力していただき、コーディネーターさんにはいつも感謝しかない。なんでもその難題をクリアすることに快感すら覚えているというのだから驚きだ。
コレクションのストーリーに合う写真を撮ることも当然大切ながら、写真としてこんなビジュアルを撮りたいという衝動がとても重要だ。決めたもののなかだけだと、どうしても予定調和すぎる画になる。ストーリーを積み上げていくだけでは燃えたドライフラワーの火でタバコに火をつけるシーンにはたどり着かない。狂気と衝動による、リアルを飛び越える世界観を僕らは作り続けていきたい。
■Favorite Item
GB0426/SH01
FIGHT CLUB/Soap Shirt
ファイトクラブのアパレルアイテムはいくつか世の中にあるのだが、この総柄タイプのシャツはglambだけではないだろうか。ファッションにもコンテンツブームがきていて、数々のブランドがあらゆる題材(漫画・アニメ・映画等)でアイテムを出している昨今だが、そのなかでも僕らは一目みてこのムードはglambだよねと分かる強烈な個性を追求していく。

■Collection Note
映画「ファイト・クラブ」をテーマにした今季、今年11月にバンド初の"武"道館に挑むシンガーズハイとフォトセッションができました。メンバー内山と出会ったのは3年ほど前、姿勢は猫背のままだけど、大きくなった背中にじーんと来る撮影でした。バンドドリーム、ぜひご覧ください。
■Favorite Item & Favorite Photo
GB0426/JKT11
Gobelin Ska Jumper
今週末の東京の展示会に先駆け、岐阜の展示会に立ちましたが試着した方からの声が抜群に良かったのがこのスカジャン。スカジャンはこの10年を通して人気を通り過ぎて、定番になったなと感じるアイテム。だからこそ自分だけの変化のある一着を選んで着てほしいです。

■Collection Note & Favorite Photo

秋コレクションに引き続き映画カルチャーをインスピレーションとした今季。「ファイト・クラブ」といえばラストの様々な意味を含ませた爆発シーンが印象的ですが、爆発といえば同じ90年代のTVドラマ「ツイン・ピークス」が真っ先に思い浮かびます。当時は社会現象となった作品ですが、ラストはそれまで丹念に紡ぎ上げてきた群像劇の各エピソードが順繰りに爆発してメッチャクチャになっていくという衝撃的なもの。阿部和重の小説「シンセミア」は「ツイン・ピークスを日本でやるならどうするか」という構想のもと、著者の出身地である山形県神町を舞台に様々なエピソードが絡み合い紡がれていきますが、これまたラストはグッチャグチャの大爆発。ショート動画席巻の時代に30話だったり1,000ページ超えだったりする作品をおすすめするのはやや気が引けますが、どちらも未鑑賞の方は"衝撃のラスト"の本当の意味をぜひ体験していただきたいです。
長くなってしまいましたが、そのツイン・ピークスのシンボルとなるのがレッド・ルーム。江戸川乱歩の作品にも「赤い部屋」というのがありますが、赤い部屋にずっといると人間は気が狂ってしまうそうです。この赤いカーテンの写真でツイン・ピークスを思い出した、という次第です。ロケーションにいた撮影チームは大丈夫だったかな?
■Favorite Item
GB0426/AC01
Double Zip Combat Boots
ロックが死んでどのくらいたつのだろう? もちろんロックといっても定義は人それぞれなのですが、最後の砦だったThe Pinballsが活動休止して以来、僕の好きな骨太なロック(ハードなサウンド、リフやソロの立ったギター、文学的な世界観)はあまり見なくなった気がしています。テレビで流れているようなものは総じて歌詞が軟弱ですし・・・。ロックのビートは心臓の鼓動と同じだ、と言ったミュージシャンもいますが、中学生からロックの心臓になった僕はいつまでもロックを捨てきれないのです。
そんな僕の今季の一押しはこちらのブーツ。表面積に対してのジップの存在感がまさにロック。どんなに年齢を重ねても、足元からロックを語りまくります。

■Collection Note
今回のglamb Winter Collection 2026は、これまで以上に一つひとつの企画と深く向き合い、ブランドとしての表現をしっかりと形にすることができたコレクションになりました。
企画を本格的にスタートする少し前に、「プラダを着た悪魔2」を観に行ったのですが、それぞれが自分の仕事や人生に誇りを持ち、譲れないものを抱えながら前に進んでいく姿に強く惹かれました。着る服によってその人自身の生き方まで形作られていく感覚にも魅了され、改めて「服には、その人の生き方や姿勢まで映し出す力がある」と感じました。その感覚が、今回のデザインに向かう大きなモチベーションになったと思います。
グラフィックアイテムや新しい加工表現の企画をはじめ、スカジャンなどのglambを代表するアイテムにも改めて向き合い、グラフィックの見せ方や加工の表現、アイテムそのものの存在感まで細かく考え、着たときにしっかりと印象に残るものを作ることを意識しました。新しいことに挑戦するだけではなく、これまでglambが積み重ねてきたものも大切にしながら、今の自分たちが作りたいものを一つひとつ形にしていきました。
今回のデザイン期間は、自分自身でもかなり深く制作に入り込むことができ、いわゆる「ゾーンに入った」ような感覚で、企画と向き合う時間が続きました。何度も考え直しながら細部まで妥協せずに作り込めたことで、自分自身が納得できる質の高い企画を揃えることができたと思っています。
そして、現段階での売上もかなり好調だと聞いており、作り手としても嬉しく感じています。時間をかけて考え、こだわって作ったものが実際にお客様に選んでいただけていることは、今回のコレクションに込めた思いがしっかり届いている一つの結果なのかなと思います。
自分自身としても、かなり濃密にデザインと向き合えたシーズンだったので、ぜひ一つひとつのアイテムから、今回のglambに込めた熱量を感じてもらえたら嬉しいです。
■Favorite Item
GB0426/P09
Gloss Flockey Denim Pants
一目見た瞬間に、これは作りたいと思った。
いつもお世話になっているデニム工場の展示会で、この加工サンプルに出会ったことがすべての始まりでした。デニムでありながら、まるで別の素材のような艶と奥行きを持った独特の表情に惹かれ、迷うことなくサンプル製作を決意。そこから、加工の魅力を最大限に引き出すために、職人による手作業の表情とシルエットを細部まで追求しました。
デニムなのに、どこかデニムらしくない。
見慣れた素材に、新しい違和感を与える。
素材加工、職人の手仕事、そしてシルエットへのこだわり。そのすべてを一本に凝縮した、今までにないデニムに仕上げています。
■Favorite Photo

スカジャンの魅力を一枚に凝縮したと言っても過言ではないこちらのルック。前身頃・後身頃はもちろん、袖に施したラインまでを一枚のカットに収めることで、アイテムが持つディテールと存在感を余すことなく伝えています。
アイボリーのボディに対して、重厚感のあるダークな背景を合わせることで生まれる強いコントラスト。その中で、約10万針を費やしたダイナミックな刺繍が圧倒的な存在感を放ちます。
緻密でありながら大胆な刺繍と、背景が醸し出す緊張感が重なり合うことで、スカジャンそのものの力強さを際立たせた一枚に仕上がっています。

■Collection Note
ここだけの話、過去最高に盛況なのではないかと言われる今季。個人的にも一番カロリーを消費したシーズンだ。展示会にもコレクションにも、はたまた自分のSNSでも正直頭が回りきらなかったくらいだ。でも横を見るとそれぞれの分野で自分の業務に向き合っている弊社スタッフがいて。今回のコレクションのテーマを借りるなら、まさにBurnな環境だったのではないだろうか(現在進行形でもありますが)。週末には展示会も用意してるので、コレクションに興味を持ってくれた方はぜひ遊びに来てください。おいしいカクテルもありますよ。
■Favorite Item
GB0426/UF08
Cross Drape Cutsew
未完成に宿る美学というコンセプトで生まれた今季のカプセルコレクション、Unfinished。glambらしい放浪者な雰囲気あるグランジィなデザインだけど、そのプレーンさが他のアイテムとの親和性も残していて、クリーンにも活かせる面白い1枚だ。僕は、数ある衣類が存在する中で、それ単体で完結できるアイテムは少ないと思っている。それぞれの価値観で、それぞれのカルチャーで、それぞれのイメージで組み合わせてスタイリングするからこそ服が「生きる」と思う。このコレクション群は、まさにそれを体現したような作品だ。上述の完成させる1枚を追求する僕らが敢えて生み出す、あえて余白を残した本作をお試しください。
■Favorite Photo

工場らしいアングラチックな背景に、高級感あるルームウェアのバスローブ。そんな光景は日常で考えたら絶対にありえない。でもそんな写真がブランドらしくて面白いし、今季着想にした「ファイト・クラブ」の二面性あるコンセプトにマッチしていると思う1枚だ。

■Collection Note
「ファイト・クラブ」のアイテムを友人に紹介した際に、「うわぁ、、めっちゃ好きな映画! 欲しいな」と言われました。1999年に公開された映画が、約27年経った今でもこうして人の心を動かしていることに、改めてすごい作品だなと思いました。
glambも、たくさんの人に影響を与えられるブランドになれたらと思っています。ただ、「懐かしい〜」と言われるのではなく、いつまでも最前線で戦い続けられるブランドでありたいです! これからもglambらしく、いろんな人の心を動かせるものを届けていきたいと思います。今後とも宜しくお願いします
■Favorite Item
GB0426/CS12
Fringe Sweat
私はがっつりプリントTのようなアイテムより、さりげなくプリントが入ったアイテムの方が好みで、、、。さらにこのアイテムは、各所からフリンジがチラッと見えるデザイン! この"さりげなさ"が最高におしゃれですよね。ルーズなシルエットなので、何に合わせてもベストなスタイリングが決まりそうですが、私はやっぱりワイドなデニムに合わせて着てほしいです!
デートにこのアイテムを着てきたら、「センスあるなぁ〜」って思っちゃいます。
■Favorite Photo

最近、国家裏組織系のドラマにハマっていまして、、笑
この写真を見ると、なんだか秘密組織のワンシーンを連想してしまいます。勝手に物語を想像してしまうような一枚です。
アングラなバーで乾杯していますが、これは祝杯なのか? それとも、何かの同盟を結んだのか? 一体、何のための乾杯なのでしょうか。
そんなふうに、見ている人の想像を掻き立ててくれるglambの写真は、見ているだけでワクワクしますね。















